いろいろあります、建物構造
今回は建物の構造のお話です。
建築物の構造はおおむね次のように分類されます。
「木造」、「鉄骨造」、「鉄筋コンクリート造」です。「木造」は一戸建住宅の多くが採用している構造ですので皆様ご存知かと思います。
あいまい?鉄骨と鉄筋
一方鉄骨造と鉄筋コンクリート造ですがその違いが意外と理解されていない場合があります。「鉄骨」と「鉄筋」、この二つの言葉、結構あいまいな使われ方をしています。先日もテレビで「鉄筋造の建物」という表現が出てきました。しかし実際はそのような建物は存在しえませんし、鉄筋を鉄骨と呼んでいるシーンも枚挙にいとまがありません。
鉄骨造とは
「鉄骨造」とは柱や梁が鋼鉄材でできている構造で、軽量鉄骨造と重量鉄骨造があります。軽量鉄骨とは厚さが6mm未満の鋼材、重量鉄骨とは厚さが6mm以上の鋼材を示します。 軽量鉄骨造は重量鉄骨造に比べて柱が細いので柱の出っ張りが室内にほとんど出ません。鉄骨系住宅メーカー等が一般的に採用しているのは軽量鉄骨造です。重量鉄骨造は柱が大きいので室内に柱が出っ張りますが、柱と柱の間隔を広く取れるので空間の自由度が高くなります。よっていろいろな業種に対応できるよう、テナントビルがよく採用する構造です。
鉄筋コンクリート造とは
「鉄筋コンクリート造」は鉄筋を網状に組んで、そのまわりにコンクリートを流し込み一体にしたもので柱、梁、壁を構成する構造の事です。ちなみに鉄筋とは指の太さくらいの鉄の棒のことで様々な径があるのですが、この鉄筋のみではほとんど役にたちません。コンクリートと合わさることで初めて構造体となります。鉄筋は引っ張られる力には強いのですがつぶされる力には弱く、コンクリートはつぶされる力には強いのですが引っ張られる力には弱いのです。つまりこの二つが助け合い1+1を10にするといった感じでしょうか。
どの工法にもそれぞれの特徴があり、そして長所、短所があります。用途と希望と予算に合わせてその建物に適した工法の選択が大切となります。
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