窓の役割
今回は窓のお話です。
住宅にとって採光や換気のために窓はとても大切なものです。ちなみに建築基準法でも住宅には窓を設置することが義務付けられています。窓の大きさのルールも定められていますのでそちらを守る必要があります。とはいえ義務付けられているからというより快適に過ごしたいという理由で窓を設置するのが一般的ですね。
窓の4要素
窓は「設置位置」、「大きさ」、「ガラスの種類」、「開き方」の四つが大きな要素となります。
設置位置に関してですが最近の住宅は窓を設置する位置もいろいろと工夫されるようになりました。天井近くの高い位置に設置すると採光上有利になります。床に近い低い位置に付けることもあります。デザイン的にもおもしろみがあり、更にどちらも屋外の人と目線が合わない等の利点もあります。
大きさも様々です。光や風を存分に取り入れるため大きな窓を設置したりデザイン性を考慮して小さな窓を複数連続で設置したりもします。
ガラスは透明ガラスと型ガラス(曇りガラス)が一般的です。透明ガラスが最も多いのですが浴室や洗面所・トイレ等は外部から室内が見えないよう型ガラスも多用されます。通常は外部からの視線を遮るために型ガラスにしますが部屋から見える景観があまり美しくない場合は室内から外部が見えないようにという逆の使い方もあります。最近は断熱性を考慮したペアガラスや防犯性を高めた防犯ガラスもかなり普及しています。
開き方も様々です。昔は引違窓(ひきちがいまど・二枚が左右に動く)しかありませんでした。今は複数枚のガラスが横を軸として開く「ルーバー窓」、上下に動かす「上げ下げ窓」ドアのように開く「縦滑り出し窓」、上部を横軸として下部が開く「横滑り出し窓」そして開閉できない「FIX窓」等があります。
換気も重要
開き方は換気に大きく影響します。縦滑り出し窓は左右のどちらを軸にするかによって換気量が変わる場合があります。又開き方によっては多少の雨でも室内に雨が入らない窓もありますので常時換気したい場所等に設置したりします。住まいにとって換気はとても重要であると思っています。風の流れというのはとても心地よいものです。
これは究極の選択かもしれませんが、陽当たりは良いが風が全く流れない部屋と陽当たりは悪いが風が流れる部屋のどちらかを選択しなさいと言われたら、私は後者を選びます。
住まいの快適性を大きく左右する窓、じっくりと考えて選びたいものです。