プラスドライバーにもサイズがあります
ねじの締め付けをしようとしたときに、ねじ頭部の溝をつぶしてしまった経験をお持ちの方も多いかと思います。一度溝がつぶれてしまうと、締めこむことも、緩めることも困難となり、大変苦労する結果となります。
ネジ溝のサイズに合ったドライバーを
この原因として考えられることはいくつかあります。基本的なところ申し上げますと、プラスドライバーの先端部分は1番,2番,3番と言った3つのサイズがあり、ねじ頭部の溝もこれに対応した規格になっています。
ご家庭内では2番のねじが最も多く使われています。このねじに1番(先端の小さいタイプ)のドライバーを使用すると、すぐに溝をつぶしてしまいます。(ねじの溝にドライバーを刺した時に、結構、がたつきのある緩い感じを受けると思います。)
反対に、1番のねじに2番のドライバーを使用した場合もドライバーの食い込みが浅く同様の結果となります。もし、ご家庭のドライバーセットで、2番のドライバーを失くした場合でも、決して1番のドライバーで回そうとせず、新しいものをご用意していただいた方が賢明かと思います。
次に、番号の合ったドライバーを使用していても溝をつぶしてしまう場合があります。これは大きく、2つの場合が考えられます。一つ目は、ねじに対して押し付ける力が足りない場合です。ねじは回すだけでなく、押し回す事が重要です。固くなればなるほど強い力で押しながら回さないと、回転力でドライバーが浮き上がりをはじめ、接点が小さくなるため、ねじの溝部分が押しつぶされてしまうからです。
ドライバーの品質にもご注意を
もう一つは、プラスドライバーの品質が悪い場合です。私自身、安いと思って買ったドライバーがねじの溝と相性がしっくりとせず、溝をつぶしてしまいそうになった経験があります。
通常、多くの工事関係者が使用しているドライバーはJIS(日本工業規格)マークのついた物を使用しています。これは安定した精度により、ねじに対する相性が良い為、確実な締め付けがしやすくなるためです。
道具は、それ自体の性能と、使い方によって大変な助けになります。今回ご紹介いたしました3つのポイント、サイズの合ったものを使う。しっかり押し付けて回す。JISマーク付きのものを使う。ぜひ実践してみてください。
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