ブロック塀の点検を
塀に使われているコンクリートブロックは単体で一個10㎏前後の重さがあります。その内部に充てんされたモルタルの重量も加わりますので10個まとまれば100㎏程度の重さになります。
通常、ブロック塀を積む際には鉄筋という鉄の棒を埋め込んで補強しています。これは、コンクリートが圧縮力に強く、引っ張り力に弱いといった特性を補うために、引っ張り力に強い鉄筋をいれて崩れにくくするためです。
古い塀にはご注意を
しかし、古い塀に使われている鉄筋は丸棒鉄筋(単純にはりがねを太くしたような棒)が多く、強い引っ張り力が働いた際に、滑って抜けそうな現象が起きやすいのです。この為、現在多く使用されている鉄筋は異形鉄筋と呼ばれるもので、節のようなものが連続して形成してあります。これにより引掛りが多く、強い引っ張り力を発揮しています。
又、積んである高さも大きな要素です。高ければ高いほど下方への負担が大きくなり、倒れやすくなるのはイメージできるかと思います。最近の住宅は、上部をフェンスにしている物が多く、比較的安定感がありますが、以前は、目隠しの意味もあってか、比較的高くコンクリートブロックを積んでいる塀が多かったように思われます。
ご自宅のブロック塀の点検を
このような理由により、年数がたっていて、高く積まれているブロック塀は地震により弱体化している可能性が考えられます。日頃、あまり触らない所だけに、確認してみないと気づかない可能性もあります。
又、万一倒壊した場合には、通行している人に重傷を与える危険性すらあります。もし、グラつくような気配があれば、早急に対策をとっていただく事をお勧めいたします。ご自分では不安な方は、お付き合いのある工務店に見てもらった方がよいと思います。もちろんご近所の方はご相談いただければ、弊社でも見にお伺いいたします。ぜひ一度ご自宅のブロック塀を点検してみてください。
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