バルコニー防水のメンテナンス
木造住宅の場合、10年ぐらいで屋根や壁の塗り替え工事を行う方が多いと思いますが、その時、チェックしておきたいのがバルコニー防水の状態です。最近の木造住宅ではFRP防水という工法がよく使われています。 FRPとは繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)の略称で、ガラス繊維などの強化材(補強材)で補強したプラスチック、という意味です。FRPは数々の優れた特性を持っており、例えば強度・耐水性・成型性が優れていることから、船舶、水槽、バスタブ、波板、自動車、屋根材等として広く使用されています。
優れた特性を持つFRP防水
FRP防水は、上記のような優れたFRPの特性を防水分野に応用したもので、防水層は軽量かつ強靭、耐熱性・耐食性・耐候性などに優れているという特長があります。FRP防水は、液状の不飽和ポリエステル樹脂に硬化剤を加えて混合し、この混合物をガラス繊維などの補強材と組み合わせて一体にした塗膜防水です。従って出来上がった防水層は、継ぎ目のないシームレスな層となり、外観的にもきれいな仕上がりとなります。
メンテナンスを怠ると雨漏りの原因にも
このように優れた性能を持つFRPも直接太陽光にさらされれば紫外線などの影響によって劣化が始まり最終的にはヒビ割れの原因となります。この為、FRP防水の表面にはトップコートと呼ばれる保護塗料が塗られています。トップコートは表面に見えているグレー色部分です。(FRP自体は半透明)これがはげてくると紫外線の影響を受け始めます。そのような状態になる前に、トップコートを塗り直すことで防水性能が維持されるのです。
雨漏りは弱点があればどこからでも起こります。被害が出る前に予防することが住宅にも家計にも負担の少ない結果になると思います。この機会に、一度バルコニーの床面もチェックしてみてはいかがでしょうか?
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