不動産売買契約
一般的に不動産売買の取引において「契約」とは、重要事項説明書や売買契約書の読み合わせおよび署名捺印、手付金の授受などのことを言います。
買手が物件を見学し、購入を申し込み、諸条件が整えばこの契約に段階が進みます。
不動産売買契約書のほどんどは「もしも」の時の内容。
不動産売買契約書には売買する物件の表示(所在地や面積等)、売買金額、取引の時期や期限、手付金額、違約金額などの他様々な条項が記載されています。
一般的に不動産売買の取引は「契約」と「決済」という2段階の作業で行われるケースがほとんどです。
「契約」の時には買手と売手が物件の内容を確認の上、書類にサインし、手付金の授受を行います。
この時点で物件の所有はまだ売手にあります。
物件の所有が売り手から買手に移るのは、買手がローンなどで売買代金を準備し、全額を支払う「決済」のタイミングになります。
したがって契約と決済の間にはタイムラグが出てしまいます。
そのため、不動産売買契約書には「契約」から「決済」までの間に起こりうる様々な可能性(地震や火事等や代金の支払いがなされない場合など)についても対応できるよう、条文が記載されています。
かなり難しい用語なども出てくるので、不安を感じる方もいらっしゃいますが、実際には「もしも」のケースを想定して書かれているだけなので、通常の契約ではほとんど該当しない条項ばかりなのです。
契約の流れは
通常契約は不動産業者の事務所で行うことがほどんどです。
重要事項の説明に始まり、告知書や付帯設備の確認、売買契約書の読み合わせなど一通りの説明が終わると、書類への署名捺印、手付金の授受を行います。
この時売手は買手から手付金をいただくことになります。
当然、契約により買手から大きな金額をいただくので、売手が間違いなく物件の所有者であることを確認するため、身分や権利証の確認も併せて行うことになります。
契約時間は意外と長い
契約は書類を読み合わせ、内容を確認していただき、書類へサインするという行為になりますが、誤解などがあってはいけないので、不動産業者は買手の理解の状況を確認しながら説明を進めます。したがってそれなりに時間はかかります。
所要時間としては、質問の有無などにも依りますが、概ね1時間半から2時間程度要することが多いかと思います。
多くの方にとって不動産の購入は人生の大イベントになりますので、間違いの無いよう時間をかけることは大切です。物件を手放す売手にとっては退屈かもしれませんがご理解いただければと思います。
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