総栄建設株式会社 ソーエー
2019年07月01日
よもやま話
鉄骨造の「鉄」のお話
鉄だけに今回はちょっと固い内容です。鉄骨造とはその名の通り、鉄の骨組でできた構造ということになります。しかしながら鉄骨と呼ばれる構造材料も正確には鉄ではなくて鋼(はがね)と呼ばれるものです。その語源は刃物用の金属であったことから刃金(はがね)と言われているそうです。日頃私たちが鉄と呼んでいるものの多くが鋼です。
鉄と鋼はどう違う?
それでは鉄と鋼はどのように違うのでしょうか?そもそも鉄は科学的に原子番号が26番目の元素Feのことで、鉄という純粋なひとつの物質ということになります。最も利用価値のある金属元素と言われています。優れた工業技術を持ってしても100%の純鉄を製造することはなかなか困難なようです。
一方、鋼とはその純粋な鉄の他に一定量の炭素をはじめとしたいくつかの物質から構成された金属のことをさします。それら物質の分量により特性の異なる鋼ができあがることから、用途に合わせていろいろな材料が製造されています。
ちなみに炭素が多いと固い鋼、少ないと柔らかい鋼になります。成分、性質、形状、用途等の分類では数十種類となり当然ながら建築物だけでなく自動車、船舶などの乗り物から機械や家具まで様々な場面で使われています。私たちのまわりを見渡しても鉄(鋼)で出来たものがたくさんありますね。私たちの生活とは切り離せない重要な材料です。
鉄骨の赤茶色は錆止め色
さて建築中の鉄骨を見ると赤茶色をしていることが多いのですが、あれは表面の錆止め塗料の色です。強度、加工性、価格といろいろと長所の多い材料ですが、皆さんご存知の通り錆やすいという特性があります。素地のままではアッという間に錆びてしまいますので利用する際は注意が必要です。
自転車が錆びてしまったという経験がある方も多いかと。
鉄(鋼)製品が錆びだらけにならないように気を付けましょう。
この記事を書いた人
木村 進