畳のお話
今回は畳のお話。以前も畳をとりあげたことがありますが今回は基本的なお話です。
大半の方がご存知の通り、畳は畳床(たたみどこ)という芯材をイグサで編んだ畳表(たたみおもて)という表面材でくるんだものです。畳は他の国には無い日本独特の文化と言われています。確かに私自身は海外で畳のような床材に出会ったことはありません。(数少ない海外経験ですが)
畳は注文生産品
ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが畳は全て注文生産品です。6畳間だからといって畳6枚を買ってきて敷き込もうとしてもうまくいきません。実際に敷き込む部屋の寸法を測りそれに合わせて製作します。家具店やホームセンター等でフローリングの上に置くタイプの正方形の薄い畳が売られているのを見たことがある方はいると思いますが、和室に敷き込むための畳が既製品として販売されているのを見たことがある方はいないかと。
敷き方にもルールがあります
敷き方にも原則的な決まりがあります。「祝儀敷き」、「不祝儀敷き」と呼ばれる敷き方ですが、住宅では一般的には祝儀敷きで、4枚の畳の角が1か所に集中しないようにします。
少なくなった和室
以前は住宅における個室の大半が和室でした。私が子供の頃自分の部屋も和室でした。洋室にあこがれて畳の上にカーペットを敷いていましたが壁と天井が和室のしつらえであった為、なんだかちぐはぐでした。ちなみに友人の部屋も和室が多かったように思います。最近では椅子の生活が主流となり和室の無い住宅も増えてきています。とはいっても日本の全ての住宅から畳の存在が消えてしまうことは無いでしょう。最近は様々な色の畳があり、赤いものもあります。いろいろな畳を駆使して趣ある和モダンのお部屋を演出することも可能です。夏はなんとなくヒヤッとした感じが心地よく、冬は温もりを感じる畳。新築やリフォームの際、畳にこだわってみるのも楽しいかもしれませんね。