図面のお話
今回は図面のお話です。
建物を建築するためには設計図が必要になります。最も基本的なものは「平面図(平面図)」といわれるものです。皆さんも目にしたことがある間取り図が平面図です。建物を真上から見て屋根を取った状態とでも言いましょうか。各階別に作成しますので2階建ての場合は通常2枚となります。間取りが分るだけのシンプルなものから細かな情報を記入したものまであります。詳細まで記入した図面は「平面詳細図」と呼ばれることもあります。
次に「立面図(りつめんず)」です。これは外観図です。外観図といっても完成予想図のように立体的な表現ではなく、ある1面のみを表現します。建築物は四角形が多いので一般的には立面図は4面になります。北側立面図 東側立面図といったように東西南北で表示することが多いです。屋根の形を含め建物の外観を表現しますので窓の形状や位置も記入されます。
次に「断面図(断面図)」です。建物を切断した状態を表現します。高さを表現するための図面で建物の高さ、天井の高さなどを記載します。より細かな部分まで記入した「断面詳細図」と呼ばれるものあります。
建物の図面ではありませんが「配置図(はいちず)」も重要な図面です。これは建物を建てる位置を表現します。敷地の境界線から建物までの距離を記入し敷地のどの部分に建物を建てるのかを示します。
「仕様書(仕様書)」といって建物の各部分にどんな材料や製品を使うのかを記載する図面も必要です。
以上が一般的に基本となる図面ですが、実際に建築するためにはその他多種多様な図面が必用となります。その一部をご紹介します。
先ずは「構造図」。これは建物の構造を表現します。部材の種類や形状、そして取り付け位置を記載します。建物の基本となる骨組みの図面ですからとても重要です。
「建具表」といって窓やドアの詳細を表す図面もあります。
「展開図」といって室内の壁面を表現する図面もあります。部屋は通常四角形なので展開図は一部屋につき4面となります。窓やドアの位置、造り付けの家具があった場合にはそれも記載します。
「電気設備図」や「給排水設備図」などのように建物の設備を表す図面も必要です。
各部分の詳細を記載した「部分詳細図」と呼ばれる図面もあります。大規模であったり複雑な形状の建物の場合の図面は数百枚になることも珍しくはないでしょう。図面はその建設に携わる者が情報を共有するために大変重要なものです。