屋根のお話
建物にとって最も基本的な部分のひとつは屋根です。壁が無くても柱と屋根があれば建物ですが、壁があって屋根が無いと建物とは呼びません。屋根は雨だけでなく暑さ寒さもふせいでくれます。そんな屋根ですが住宅の屋根素材としては主に瓦系、スレート系、金属系の三つに分かれています。ビルの屋上など平な屋根は防水材が使われたり商業建築などではガラス屋根も存在しますが今回は割愛いたします。
代表格は瓦とスレート
先ずは瓦。瓦は中国で発明され日本に伝わりました。日本建築といえば瓦といったイメージですね。古くは粘土瓦が主でしたが今ではいろいろな素材のものがあり、セメント系、石系、金属系、後出するスレート系等があり形を含めて多種多様な製品があります。スレート系はセメントとアスベストを主原料とした屋根材で昭和30年代から普及しはじめました。現在はアスベストが含まれていない製品が主流となっています。瓦に比べると軽くて加工しやすく形状安定性も高く、それでいて価格も高額でないことから近年の住宅では最も多く採用されているのではないでしょうか。
特殊な形状が可能な屋根材も
金属系の特徴としては軽量のため地震に対して有利であり加工性も良いので曲面にも対応できます。瓦やスレートではできない特殊な形状も可能です。素材としてはステンレス、アルミ、鋼板、鉄板がありますが最近はガルバリウム鋼板と呼ばれるものが大半をしめています。他の屋根材と比べて薄く雨音が伝わりやすいのでその対策も必要です。
余談ですが茅葺屋根というのも時々テレビ等でみかけます。一般的な市街地では屋根は燃えにくい材料にしなければならないという決まりがある為ほとんどの地域では採用できません。普段街を歩いていていろいろな建物を見てはいますが意外と屋根には目がいっていないのではないでしょうか。ちょっと上を見てみるといろいろな屋根があることに気づかされるかもしれません。