この部屋は何帖?
今回は部屋の広さの単位「帖」(じょう)についてです。
みなさんも日常的に使われている言葉ではないでしょうか。この「帖」、ご存知の通り和室の広さを畳の枚数で表すものです。畳の大きさの基となる単位は「尺貫法」と呼ばれる日本の古い単位です。昭和41年に尺貫法は取引および証明の計量にもちいることが禁止されましたが、建築においては材料そのものが尺貫法をもとに作られているものも多く、今もなお使われ続けているのが実情です。一戸建てやマンションの図面にも広さを表すのに「㎡」と「帖」が併記されていることも多く、お客様と打ち合わせをする場合も部屋の広さは「帖」を使うことが多いです。部屋の広さを「㎡」で言う方はほとんどいらっしゃいません。
子供の頃から自分の部屋は○帖、リビングは□帖というふうに聞かされているケースが多く、部屋の広さは自宅の各部屋が判断基準になります。自宅において自分の部屋が6帖で和室が4.5帖だったとします。図面の記載に7.5帖とあれば「自宅の6帖や4.5帖があのくらいだから7.5帖というのは自分の部屋よりちょっと広いくらいだな」と言った具合に広さをイメージします。
ですから10帖や20帖というと広さをイメージすることはできますが100帖と言われると、なかなか実感できなくなります。
同じ6帖でも
和室においては「京間」、「中京間」、「江戸間」、「団地間」(その他いろいろな呼び方があります)と呼ばれるものがありますが、同じ1帖でもそれぞれ広さが異なります。
不動産の広告ルールでは、洋室等の広さを「帖」で表す際は1帖=1.62㎡が一般的なルールです。ただし和室は単純に畳の枚数で表記されている場合もあり、その物件の畳が標準より小さかったりすると洋室の6帖より和室の6帖のほうが狭いといったことも発生しかねません。
ちょっと紛らわしい言葉でもある「帖」、時に注意も必要です。
ちなみに「じょう」も「帖」、「畳」の二種類の記載があります。どちらも同じような意味で使われていますが厳密に言うと異なると言われています。また機会があったらお話したいと思います。