総栄建設株式会社 ソーエー
2019年07月14日
よもやま話
上棟式、最近見かけませんね
今日のお話は「上棟式」(じょうとうしき)についてです。
棟上げ(むねあげ)、建前(たてまえ)、建舞(たてまい)とも言われ通常、柱・梁などの基本構造が完成して一番上部の棟木を上げるときに行われます。大工さんたちへの感謝の気持ちを表すと共に工事中そして竣工後も建物が無事であるよう願いが込められています。式の方法や次第には細かな規定はなく、地域による差異も大きいようです。
ちなみに一般的な流れは
・棟梁が棟木に幣束(へいそく)を立て破魔矢を飾る
・建物の四方に酒・塩・米をまいて清め上棟の儀式を行う
・施主のあいさつ、乾杯を行い直会(なおらい)といわれる宴会に入る
・工事に関わっている職人さんの紹介
・施主から職人へご祝儀を渡す
・手締めを行いお開き
最近ではめったに見なくなりましたが、屋根から餅撒きなどをする地域もあります。上棟式は地鎮祭と並び家を建てる際の行事として有名です。しかしながら最近は地鎮祭は行っても上棟式は行わないという方が多くなっています。
心の中で上棟式
地鎮祭の場合は着工前に行えばよいので比較的日程を調整しやすいのですが、上棟式は上棟が完了した当日に行いますので全てをピンポイントで特定の一日に合わせなければなりません。準備も大変で制約の多い現代では上棟式を行うことが難しくなっている側面もあります。私自身も建築の世界に入り30年以上になりますがこれまで上棟式に参列した回数は10回もありません。今の時代、上棟式を行わないからといって大工さんが仕事の手を抜くなどということはありませんので、これから家造りをご検討されていらっしゃる方もご心配にはおよびません。建物の無事を祈り職人さんの労をねぎらう気持ちを忘れないよう、心の中で上棟式を行ってみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
木村 進